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LIDOMA -建築士が作る間取りの教科書-

狙っていた建売住宅を先に買われた!諦めたくない場合にできること

こんにちは、二級建築士のLIDOMAです。

建売住宅の購入しようと考えているときに、とても後悔すること。
それはきっと、このパターンでしょう…






「さ、先に買われてしまったーーーーーーー!!!!!!」





実はこのパターン、人気エリアの建売住宅では意外とあるあるなパターン。

先を越されてしまったときの、なんとも言えない悔しさ…
気持ちは既に買う気満々だっただけに、とてもやりきれない気持ちになりますよね。。

そんなときに考えるのは、なんとか自分が買う方法はないのだろうか、ということ。

先を越されたんだからもう絶対無理じゃん…と思っているあなた。>
諦めてしまうのはまだ早いかもしれませんよ?

実は、100%いける訳ではありませんが、先に買付を入れた方がいたとしても、
後から買付を入れた方が購入できるパターンがあるのです!!
(※買付…購入する意思表示。次の章で解説します)

そこで本記事では、どういった場合に後から買付を入れた人が購入できるのかについて、
事例を踏まえながら解説していきます。

買付とその順番について

まずはじめに、用語の確認をしておきましょう!

買付とは?

買付とは、不動産などの高額な物件を買う際に、その購入意思を示す申込みのことをいいます。
通常、各不動産会社が自社の書式で買付証明書というものを作っていますので、
この買付証明書を売主に提出することで、意思表示を示したことになります。

買付証明書さえ提出してしまえば、後はローン審査等で問題がなければそのままスムーズに契約へとステップが移っていきます。

人気物件の買付順

しかし、人気の物件はこう単純にはいきません。
同日〜2,3日以内に、複数の方から買付証明書が売主に提出されるようなことがあるのです。

このとき、売主へ一番初めに買付証明書を提出できた方を一番手と言います。
次に提出した方を二番手。以降、三番手、四番手と続いていきます。

この話だけ聞くと、二番手以降の方にはあまりチャンスがないように思えますよね…

買付証明性は売主への交渉権の順番

でもここで大事なのは、一番手、二番手、三番手…というのはあくまで買付証明書の提出順であり、売主への交渉権の順番ということです。

つまり、一番手の交渉内容よりも、二番手、三番手の交渉内容の方が条件が良ければ、売主はそちらに売る可能性が十分にあるのです。

そこで次の章からは、どういう内容の場合に、一番手よりも良い交渉条件になるのかをみてきましょう。

二番手以降の方が一番手を超えて購入できるパターンを検証

ここでは交渉条件について解説していきますが、具体的な例があった方が分かりやすいかと思います。
そこで、仮に3,000万円の建売住宅に、3つの買付証明書が提出されたというパターンを元にみていきましょう!

条件が全く一緒の場合

①一番手の購入者Aさん:住宅ローンを利用 3,000万円で買付証明書を提出
②二番手の購入者Bさん:住宅ローンを利用 3,000万円で買付証明書を提出
③三番手の購入者Cさん:住宅ローンを利用 3,000万円で買付証明書を提出

こういった場合は、とてもシンプルですね。買付を出された方々が全く同条件の場合
一番手の購入者であるAさんが契約まで進む可能性が高いでしょう。

条件が異なるの場合

①一番手の購入者Aさん:住宅ローンを利用 値引き交渉があり、2,900万円で買付証明書を提出
②二番手の購入者Bさん:住宅ローンを利用 3,000万円で買付証明書を提出
③三番手の購入者Cさん:現金一括購入予定 3,000万円で買付証明書を提出

次のパターン、パット見はいかがでしょうか?
Aさん、Bさん、Cさん、それぞれ条件が異なっていますね。

Aさんの特徴は、一番手であること。
通常、この一番手が最も有利になりますが、三人の中で唯一値引き交渉を行っています。

Bさんの特徴は、二番手であるが、値引き交渉は行っておりません。
また、購入には住宅ローンを利用する予定となっています。

最後にCさんの特徴について。Cさんは順番で言えば最も遅い三番手になります。
しかし、唯一の特徴として、値引き交渉なしの現金一括購入ができるという点です。

このパターン、先ほどとは違い、実は全員に契約まで進むチャンスがあるのです!

売主へのメリットが大きい方にチャンス有り

ではそのチャンスは、どうやって決まるのか?
大事なのは、どの購入者が売主さんにとって一番メリットが大きのか、ということです。

【値引き交渉があった場合】

売主にとってみれば、2,900万円よりも3,000万円で売れた方が当然嬉しいですよね。
更に、この物件は三番手まで購入者がいる人気物件
仮に一番手の方に買ってもらわなくても、まだまだ売れるチャンスはある訳です。

となると売主にとっては、一番手に売るよりも、
二番手か三番手の方に売った方がメリットが大きいですよね。

最後はやはり現金が強い

では、二番手の方と三番手の方、どちらと契約した方が売主の利益が大きいのでしょうか?
実はこの場合、現金を持っているCさんは非常に優位になります。

何故なら、住宅ローンを利用するBさんは、住宅ローンの審査を受けなければいけません。
仮に契約まで進んだとしても、本審査で落ちてしまえば契約白紙になってしまうのです。

一方、Cさんは現金一括ですのでそういった心配はありません。

正直、現金を持っている方は本当に強いです…!

タイプ別まとめ

後は、最終判断を売主が行います。タイプで分けると、以下のようなイメージですね。

・一番手を優先するタイプ→Aさんが契約に最も近い
売主が、一番手を最優先と考える場合には、Aさんが最もチャンスが大きいでしょう。
しかし、Aさんの融資が下りなかった場合は、Bさんにチャンスが巡ってきます。

・値引き交渉は応じないタイプ→Aさん、あるいはBさんが契約に最も近い
売主にとっては、できるだけ提示金額で売りたいもの。もし一番手が値引き交渉をしている場合は、値引き交渉をしていないBさんにもチャンスが!
ただし、値引き交渉でBさんにチャンスが訪れる場合、Aさんの方にも値引き無しでの購入は可能ですか?との連絡が入ります。
この際にAさんが値引き無しでの購入に切り替えた場合は、やはりAさんが最も有利になります。

・早めに確実なお金が欲しいタイプ→Cさんが契約に最も近い
売主にとって、現金で購入してもらえるというのはやはり魅力的です。
一番安心な現金が良い!という売主も一定数存在します。

まとめ

最後に、狙っていた建売住宅を先に買付出された場合、結局どうすればいいのかについてのまとめです。
大事なのは、一番手の方よりも売主にとってどれだけ良い条件で購入することができるか?という点です。

①値引き交渉を行わない

一番手の方が値引き交渉をしている場合、
値引き無しで買付を入れていると、二番手の方で話が進む場合があります
先ほど述べたとおり、売主にしてみれば、値引きされた金額よりも通常の金額で売れた方が嬉しいのは当然ですもんね。

②現金を準備する

これは、誰もが可能な方法ではありませんが、一番強く交渉できるのは、やはり現金を持っていることです。

例え二番手、三番手の場合でも、値引きなし現金一括購入しますという旨を伝えれば、
一番手を抜いて契約まで進むというもよく聞く話です。

以上、LIDOMAがお送りしました。